「全照協」とは「全国舞台テレビ照明事業協同組合」の略称です。
芸術文化基本法の冒頭に「文化芸術を創造し、亨受し、文化的な環境の中で生きる喜びを見出すことは、人々の変わらぬ願いである」とある。
「全照協」の先達は70年前、敗戦の荒廃の中、噴煙さめぬ焼け残された劇場から仕事を再開、飢えの中でも芸術文化を希求する人々の為に「あかり」を照らし始めた、これこそが我々の原点です。
「全照協」は音楽、舞踊、演劇が人々の絆や、お互いを理解し尊重する心を、育む力を持つ事を信じ、パフォーマーと観客を光で結ぶことになによりも喜びを感じる「事業者」の集まりです。
戦後復興、高度成長期の中、日本全国にテレビ局が放送を開始、仕事に「テレビ照明」が加わる事で、各地方の事業者がそれぞれの地で経営基盤を確立する環境が整い、昭和41年に全国組織として「舞台テレビ照明事業者連盟」を任意団体として設立、昭和51年に通産省(現経産省)の認可を受けて「全国舞台テレビ照明事業協同組合」として創立しました。
創立から今日まで、組合傘下の各社の努力で「光り空間」はテレビ・舞台の枠を超え、それらで養った演出ノウハウでホテル等の販売促進や記念イベント、さらに武道館・アリーナ・ドームでのビックコンサートと拡がり、視覚効果に訴えるデザイン力はフィールドを展示会・見本市・アミューズメント・テーマパークに進出、いまや商業・公共施設の環境照明までの拡がりを見せ、「照明」はもとより「美術」「音響」「映像」等にも積極的に進出することで新たなビジネスチャンスを創出、業界に新しい風を吹き込んできました。その意味でも、次代の為にも清新なパートナーが必要です、さらに進化するであろう「メディア・コンテンツ」の創出に向けて、新たな仲間を大いに歓迎します。
仕事が様々に変化するとも「「一筋の光」を大切にした先人の「心」を忘れることなく、芸術文化への役割をはたし、心豊かな活力ある社会形成に向けて、常に「顧客」「従業員」を考える「経営者の協同体」としての「組合」を構築したいと考えております。
全国舞台テレビ照明事業協同組合 理事長 寺田 義雄